カナダの北部、北極の島々を含むヌナブト州は、先住民イヌイットの自治州として1999年に設立されました。
カナダ全土の5分の1を占める広大な面積に人口は3万人あまり。夏の3か月以外は全土が氷に覆われるため道路は鉄道を敷くことができず、街と街をつなぐ交通手段は飛行機です。
かつてのイヌイットの人たちは冬はイグルーという雪を積んだ住居に住み、夏はテントで移動生活をしながら狩猟をしていましたが、現在彼らの多くはわたしたち同様ふつうの家に住んでいます。
もちろん極寒地帯対応の断熱住宅で室内は絶えず暖めています。
その為ものすごく暑く、子どもたちはパンツ1枚という恰好。イヌイットの人たちはカナダ政府から手厚い援助を受けていることもあり、あまり省エネには関心がないようなのです。
しかも各家庭にはインターネット環境が整い、コンピュータはもちろん大型テレビや水洗トイレ、たっぷりお湯の出るバスルームなどが完備されています。土地の環境がこれほど違っても、生活ぶりは私たちとあまり変わらないようです。