【 不動産登記の歴史 】

[01/10/20]


 

 

■登記は取引の安全のため

土地や建物を取得した時に必要な手続きのひとつが不動産登記。名義変更以外にも住宅ローンの完済や建物の取り壊し、新築、地目(用途)変更など、記載事項になんらかの変更があれば登記手続きが必要です。

登記簿はその物件の物理的現況と権利関係を明らかにしたもので、この「証拠」を公示することで安全に取引できるようにしています。

 

■制度の起源は太閤検地

登記制度のはじまりともいえる精密な土地調査がおこなわれるようになったのは戦国時代。それを組織的に全国的規模で実施したのが豊臣秀吉の太閤検地です。

秀吉は測量の単位を統一して一筆*ごとに実測し、土地を収穫量で表す石高制を完成させました。つまり大きな目的は年貢を徴収するためだったといえます。

江戸時代にもたびたび検地がおこなわれ、農民は検地帳に名前が記されると、その土地の耕作権を認められましたが、それと同時に高い年貢を割りあてられていたというわけです。

 

■登記制度は課税のため

日本に現代のような土地の私的所有権が確立したのは明治6年の地租改正(租税制度改革)がきっかけです。

地券が発行されて自由に土地が売買できるようになりましたが、あくまで税金を課すことが目的。明治22年に地券が土地台帳(課税台帳)となり、これに付属する地図として公図(こうず)が登場します。

現在の不動産登記制度ができあがるのは昭和35年。それまで土地台帳と家屋台帳に記されていた内容を登記簿に表示する一元化が図られました。

 

■登記しないと「負動産」に?

近年、所有者不明で放置される「負動産」が大きな社会問題になっています。

原因のひとつは相続時の登記が義務ではないため、年月とともに相続人の数が増え、売買したくても全員の合意どころか所在さえつかめないという事態を招いてしまうのです。

そこでいま、相続時の登記を義務化するなどの法整備が進められています。親の土地にそのまま住んでいるから所有権があると思って手続きをしていない方は、早めに登記することをオススメします。

 

*登記簿上の土地の単位