子どもが独立したり親の介護が必要になったりと、生活の変化を感じやすい55世代(55歳世代)。介護のために親との同居について考え、住まいを見直されるという方もいるのでは?
高齢になった親を迎えて、今の家で不便なく介護できるという方は少ないでしょう。そこで重要視されるのが、QOL(Quality of Life=生活の質)の向上です。これまで通りの日常生活が送れなくなった、暮らしの中に楽しみが見つけられない、といった様々な理由でQOLは低下します。
QOLが向上する住まいづくりとは、誰にとっても住みやすい家にするということ。親、そして自分自身の豊かな暮らしのために、QOLを向上させるバリアフリーな住まいづくりを考えてみませんか?
バリアフリーと聞いて誰もが最初に思い浮かべるのは“段差”に関することではないでしょうか。最も気を付けたいのは、1~2cmといった小さな段差です。大きな段差に比べて意識しにくく、よりつまずきやすいとされています。
昔の家は敷居が少し上がった造りをされていることが多く、上から新しいフローリングを張ることでバリアフリーにすることができます。床も新しくなり一石二鳥です。場合によっては見切り材やスロープを活用しましょう。
以前、体の一部に麻痺があるご主人のために階段の手摺を取り付けたことがあります。降りる際の利き手側に取り付けるのが、一般的な施工。しかしこのときは、あえて反対側に施工しました。ご主人が「後ろ向きでないと怖くて階段を降りられない」とおっしゃったからです。
このように、同じ物でも使う方によって最適な配置は変わります。導入する設備の性能だけでなく、使いやすさを考えた設置が重要です。
バリアフリーな住まいづくりに必要なのは、スロープや手摺だけではありません。
例えば収納。背丈よりも高い位置にある収納は、入っているものが見えづらいですし、踏み台などを使わないと出し入れできない方もいらっしゃるでしょう。キッチンの吊戸棚に、使わなくなったものが入りっぱなしという方も多いのでは? 親世代にとってはより一層使いづらいと感じるものです。
LDKのリフォームを担当させていただいたお客様の場合は、収納の位置を下に変えて、天井にダウンライトを設置。「物の出し入れが楽になったうえ、明るい空間になった」とお喜びいただきましたよ。不便なく日常生活が送れるストレスフリーな住まいづくりは、QOLの向上に繋がります。
吊戸棚収納。思い切って外してしまうと、空間が広がって明るい印象になります。
キッチン下部に収納位置を移動する際はベースキャビネット収納がおすすめ。引き出し式で使いたいものを使いたいときにさっと取り出すことができて、料理や後片付けが格段に楽になります。
出し入れしやすく奥のスペースも有効活用できるベースキャビネット収納は、毎日キッチンに立つ女性の強い味方です。
夜間に何度もトイレへ行き、電気を点け・・その度に眠気が覚めてしまい睡眠不足を招く方も多いようです。生活リズムが乱れないように、夜間はなるべく間接照明などを活用しましょう。
ほのかライトは便器内部、足元、手洗機周辺をやさしい明かりで照らしてくれます。これなら夜のトイレが増えても安心ですね。
入浴時の立ち座りは足腰への負担がかかります。無理をすると転倒してしまう可能性も。ベンチカウンターを取り付ければ、楽な姿勢でシャワーを浴びることができます。背もたれ部分は手摺の役割も兼ねていて、握りやすい形状。浴槽への移動もスムーズです。
楽な姿勢で入浴できれば、安全なだけでなく日々のリラックスタイムを楽しむこともできてQOLの向上に繋がります。
うっかり忘れてしまう、こんな事はよくあるもの。特にどうしてもバタバタしてしまう食事やお風呂の用意をする夕方の負担を少しでも減らすために、時には便利な機器のサポートを受けてみるのもおすすめです。
TOCLASのバスルームには「わすれま栓」というオプションが用意されています。家事と並行してお風呂の準備をしていると、うっかり排水栓をしないまま給湯してしまうことがありますよね。わすれま栓を遣えば、給湯時に自動的に栓を閉めてくれるので安心です。わざわざ栓をしに浴室へ行く手間も省けるので、時短にも繋がりますよ。
創業8年目の当社は、木工事や床暖房工事、バリアフリー工事を得意としています。最近は“温活”に注目しているお客様が多く、温度変化に対応できる住まいづくりをご希望されることが増えました。これもお客様の悩み、バリア(障害)を取り除くお仕事です。内窓や断熱サッシを施工して家の中に冷気を入れにくくすることも大切ですが、足元の温かさも非常に重要です。エアコン等ではどうしても暖気が上に上がってしまいますので…。弊社では、足元から陽だまりのような温かさを感じていただける温水式床暖房をおすすめすることが多いですね。
床の張替を行う際、他の部屋や廊下との間に1~2cmの段差が生じてしまうことがあって。その際は適切な見切り材を使って段差をなくしています。この一工夫で、暮らしやすさは断然変わってきますので。また、家のリフォームでは、見えない部分の施工にも十分な注意を払わなければなりません。新築施工会社に勤めていた経験を活かして、解体時の状況は必ず私自身の目で確認します。どんなに急ぎの工事であっても、これだけは欠かせませんね。
リフォームのご相談というのは、奥様からいただくことがほとんどです。そこで弊社では、女性アドバイザーが同じ女性目線でのご提案を行っています。2級建築士、福祉住環境2級等の資格も持っているので、技術面や法規・補助金の申請についてもきちんとお答えできる頼もしい社員です。お客様からは「男性スタッフには言いづらいこともあるので助かる」というお声を頂戴しています。女性同士だからこその密なコミュニケーションで、よりお客様のお気持ちに寄り添ったご提案ができるかと。
これからは今以上に、バリアフリーな住まいづくりが求められていきます。手摺やスロープ、見切り材などの施工はもちろんですが、本当のバリアフリーは暮らし全体を見て考えなければなりません。暮らしやすさの基準は人それぞれ違いますからね。お客様にとってベストなリフォーム工事を行えるよう、技術力、提案力の両方をさらに高めていかなければと思っています。
建築技術も、設備の性能も常に進化している時代です。様々な情報をしっかりとキャッチして、私たちも日々勉強を重ねていきます。
リフォーム店名 | ワタルコウボウ 住まいのリフォーム専門店航工房 【詳細情報へ】施工事例数 70件 【施工事例一覧へ】 5年保障対応店 |
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住所 | 〒8150075 福岡県 福岡市南区長丘3−20−5−403 |
電話番号 | 050-1861-3480 (営業時間:8:00〜17:30 定休日:日曜日) |
FAX | 092-873-6180 |
得意工事 |
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対応可能エリア |
飯塚市、糸島市、大野城市、春日市、古賀市、太宰府市、筑紫野市、福岡市、福津市、宗像市、那珂川市 |
いくつになっても、できれば住み慣れた自宅で暮らしたいと思う方は多いもの。ご両親が在宅介護を希望されている場合、同居を検討される方も多いでしょう。そのためには、住宅環境を整えておくことが大切です。リフォーム時のバリアフリー化は欠かせないポイントとなります。
手摺やスロープだけでなく、暮らし全体を見て考えなければ、本当のバリアフリーにはならないという岩本さんの言葉がとても印象的でした。いざその時になってみないと、どこに不便を感じるかは中々わかりにくいもの。住まいと福祉、双方の観点から見て提案してくれる専門家は、とても心強い存在ですね。